希和蓮都 | シニアタレントインタビュー
希和蓮都のこれからの10年を楽しむ秘訣
2023年11月 ミュージックバンカー在籍
CM、映画、ドラマ、ラジオパーソナリティー
達成感と学び、未来へのビジョン、そして感謝
水谷:希和さんは、タレントとして長くご活躍されていますが、これまでで一番達成感を感じた瞬間はいつでしたか?
希和:達成感を感じた瞬間、で一番印象に残っているのは、初めて出演した映画が公開された時です。
実は私、デビューが遅く30歳を過ぎてからなんです。それまでの下積みが長かったのですが、広島から上京する際、ある方に「お前なら東京でやってみろ」と背中を押していただいたんです。
それで東京に出てきたのですが、方言や滑舌などの矯正で、なかなか仕事がもらえませんでした。
3年ほど経った頃、やっと初めて邦画の案件をいただいたんです。その作品で、有名俳優さんのアップのシーンになるまでの間に、僕のカットがずっと使われていまして。「うわ、すごい」って思いました。
初めての映画だったので、映画館に見に行ったんです。最初は「あれ?僕のカットない?」とちょっと不安になったのですが、ワンシーンだけ僕のカットが出てきて。
「あ、すごい、アップで映ってる!」って。セリフもちゃんとあったんです。その時もびっくりだったんですが、最後にエンドロールで自分の名前が出たとき、涙が止まらなかったんですよね。
泣こうと思ってるわけではないのに、涙が止まらなくて…。「あ、これか」って。達成感を最初に感じたのは、たぶんその瞬間だったと思います。
水谷:それは、本当に感動的な瞬間でしたね。その後、ミュージックバンカーに所属されたわけですが、シニアタレント部での活動を通して、どんな学びがありましたか?
希和:はい。初めてではないのですが、ミュージックバンカーでFMラジオに出演させていただく機会をいただき、電波に乗せることの責任感と緊張感を学びました。
それから、番組の台本を作ったり、メインパーソナリティを任せていただいたりする中で、様々な個性や良いものを持っている人たちをどう見つけ、どう盛り上げていくかを毎回模索するようになりました。
毎回が学びなんです。自分の成長にも繋がりますし、リスナーの方々がどう感じているか、短い時間の中で盛り上げていくにはどうしたらいいのか、常に考えさせられます。
水谷:なるほど。共演するタレントさんたちからも刺激を受けることが多いのでは?
希和:そうですね。皆さん必ず良いものを持っていて、それが発揮された時は、本当に輝いて見えるんです。「自分もそうなりたい」と強く思います。皆さん素晴らしいものを持っているんです。
水谷:FMラジオを通して、様々な学びがあるのですね。ところで、タレント活動が、普段の生活に良い影響を与えていると感じることはありますか?
希和:はい、たくさんあります。まず、ミュージックバンカーで「タレント活動をするんだ」と決めた時、周りの人に「なぜこの年齢で?」と驚かれたんです。当時53歳でしたが、僕自身は「楽しむために行動したい」という気持ちだったんです。それまで、年齢を理由に諦めていた部分もありましたが、この活動を通して、色々な意見や刺激をいただき、一歩踏み出せました。
あと、「聞き取りやすい」「心地よい優しい声」だと褒めていただくことも多くなりました。「声がイケメン」だと言われるのは、ちょっと恥ずかしいですが嬉しいですね(笑)。ファンの方も出来ましたし、本当に感謝しています。
水谷:素晴らしいですね。それでは、今後の目標やビジョンについてお聞かせください。
希和:はい。映像、声優、両方の分野で、さらにチャレンジしていきたいと思っています。
せっかくミュージックバンカーで色々な機会をいただいているので、台本作りなど、与えられたものを丁寧にやり、チャンスを積極的につかんでいきたい。
そうすれば、自ずと自分自身が確立していくと思っています。
この年齢だからと諦めるのではなく、来たものを大切にして、それが結果的に自分を成長させてくれると僕は信じています。
そして、「蓮さんだ!この人遅咲きだけど良いよね」と言われるような俳優になりたいです。
「この声の人好き」と言われるようにもなりたいですね。
そのためにも、努力を積み重ねていかなければいけません。みんなに感謝をしながら、楽しむために上のステップを目指していきたいです。
水谷:ありがとうございます。それでは最後に、これからシニアタレントを目指す方たちにメッセージをお願いします。
希和:はい。楽しんでほしいと思います。
50代を過ぎて、この業界に飛び込むのは怖いと思いますが、今の自分を否定せず、楽しむために何かを探したいと思っている人は、ぜひチャレンジしてほしいです。
「目立ちたい」とかではなく、自分自身の可能性を信じて、楽しむために、もう少し気楽に一歩を踏み出してほしいです。
例えば、食べたことのないものを食べるように、まずは一歩踏み出してみてほしいですね。「それでいいじゃん」って思えるはずです。
そして、楽しければどんどん続けていけばいい。皆さんは、自分で判断できる年齢だと思います。
ミュージックバンカーには色々なジャンルがあるので、チャンスの幅も広いと思います。
ぜひ、仲間が増えることを楽しみにしています!
水谷:素晴らしいお話、ありがとうございました。希和さんの今後のご活躍を応援しています。