山田正典 | シニアタレントインタビュー

山田正典のこれからの10年を楽しむ秘訣

山田正典写真

2019年6月 ミュージックバンカー在籍

活動内容

エキストラ出演、ラジオパーソナリティー

役者の道への挑戦と情熱を忘れずに

三浦 これまでどういった経験をされていましたか?

山田 学校を卒業してからは、ずっと中学の教諭をしていました。芸能活動は一度もしたことがありません。ただ、幼い頃、大河ドラマ「国盗り物語」を観て役者には憧れていましたので、テレビドラマはよく観ていました。 役者になることは選ばず、教員の道を選びましたが、それを定年で終えて何をやろうかと思った時に、役者になりたかったことを思い出しました。やっぱり諦めきれなくて、なる方法を探しました。


三浦 数ある事務所の中で、ミュージックバンカーのシニアタレント部にした理由は何でしょうか?

山田 インターネットで「シニアタレント」という言葉を知り、その言葉を検索するとミュージックバンカーが出てきた。他にも数社見つけたが、ミュージックバンカーの代表と話してみて、入部することにしました。


三浦 2019年に入部後、一度退部されたとお聞きしました。

山田 はい。もっと演技力を上げ、活動の場を広めたくなって、他のプロダクションに移りました。そこは僕が好きで、いつか出演したいと思っていた大河ドラマに強みがあるところでした。レッスンも毎週開催でしたので、より演技を極められると思いました。でもそのレッスンが廃止され、エキストラ案件の紹介しかされなくなったので、ミュージックバンカーに戻ろうと思いました。


三浦 そうだったのですね。さらに他社ではなく、ミュージックバンカーに戻ろうと思ったのはなぜですか?

山田 思い返した時に、ミュージックバンカーでの活動は楽しく、充実していたなぁと。オフィスがある笹塚という土地柄も好きでしたし、公式ホームページを見たら、知っているメンバーも残っていたので。


三浦 ミュージックバンカーに出戻りしてみて、実際のところどうでしょうか?

山田 戻ってみたら、以前にはいなかったシニアタレント専属のマネージャー(インタビュアーの三浦)がついていたのはびっくりしましたね。
こういった組織って、ただ集まりの場に来て楽しいという人と、活動に真剣に取り組みたい人の差があると思いますが、ミュージックバンカーはみんな同じくらいの熱量です。
あと、演技レッスンに向けてセリフを覚えてきたり、インプロ(即興劇)も不定期で開催されたりと、より芸能のレッスンっぽくなっている。他にも得られる情報の多さや、イベントの種類、サポート体制のバリューが増えていました。やっぱりまたミュージックバンカーを選んで良かったと思っています。


三浦 シニアタレント部に入部して変わったことはありましたか?

山田 演技レッスンの講師の一人である江沢先生の影響で、舞台や寄席を観賞するようになりました。これは誰でも一度は観た方が良いと思いますね。非常におもしろいし、芸能活動の勉強や刺激にもなります。
以前にミュージカルは観たことがありましたが、生の舞台はそれまで見たことがなく、劇場まで観に行ってみると迫力がありました。自分が若ければ舞台をやってみたかったと思いますよ。
自分が演者側になることで、パンフレットも端から端まで観るようになって。撮影の裏話が書いていることもありますから、それを知りたくなったのです。例えば映画「記憶にございません」の中で、中井貴一さんと佐藤浩市さんが話をするシーンがあるのですが、なんとノンストップで八分間の演技だったそうです。それを知ることで、作品の見方や感じ方も変わります。


三浦 日常生活の変化もありましたか?

山田 テレビドラマを観る時に、話の内容よりも役者さんの表現に注目するようになりました。表情や目線のやり方が気になります。なので、話の途中からでも観ています。

インタビューを受ける山田正典

三浦 シニアタレントの仲間はいかがですか?

山田 みんな気さくで、アットホームな感じで心地が良いです。一緒にカラオケに行ったり、オフィスの近くの中華料理屋で食事をしたり。演技レッスンが終わった後のビールは最高ですね(笑)
メンバーの発案でダンスサークルも立ち上げようとしていたくらいで、意気投合できる仲間がいるのは素敵なことです。


三浦 シニアタレント部の活動の中で、何が一番楽しいですか?

山田 さっきも話しましたが、台本を用いた演技レッスンが楽しいです。あらかじめセリフを覚えて、レッスンでは動きをつけて実践する。動き方、姿勢の向き、目線のやり方を講師がしっかりフィードバックしてくれるので、やりがいがあります。登場人物が二人だけではなく、複数人での演技も積極的にやってみたいです。


三浦 私も演技レッスンの見学をしていますが、みんな一生懸命ながらも、楽しそうに取り組んでいて、たまに涙ぐみそうになります(笑)
山田さんは今後の活動方針をどう考えられていますか?

山田 今は定期的な仕事もあるので、エキストラにはあまり取り組めていませんが、刺激と実りのある演技をしていきたいと思っています。自分も仲間も演技が上手になるのを見たいですね。これからの人生、一日一日を大事にしたいです。
最近は、舞台のセッティング、大道具など、芸能の裏方もやってみたいと思っていて。エキストラとして映像作品に出演した時に、設営の模様を見て勉強になったので、そっちの立場になるのも良いかなと。


三浦 かつて憧れた役者への情熱がすごく伝わってきます。最後に、シニア世代の方々へメッセージをお願いします。

山田 僕たちは和気あいあいながらも、真剣にやっています。オンオフの切り替えを大事にして、お互いに高め合って、演技力も向上させあう。そして、レッスンが終わった後に、おいしい中華料理とビールを一緒にいただけたら嬉しいです。